2007年10月24日水曜日

Dutch Design!


Design Academy Eindhoven の卒展にはるばる鉄道で7時間、初オランダは英語の通じる久々の感動を与えてくれました。
ダッチデザインの聖地、Design Academy Eindhovenの卒業制作展、もう熱気むんむんの、そこら中で若いデザイナーの青田買い・・・作品はもちろんのこと、ポートフォリオや名刺にいたるまで、ぬかりのない見せ方に学ぶところが多くありました。実際BAの生徒たちは1年生の時からグラフィックデザイン、webデザインやら製本にいたるまで、自分をオーガナイズするためのノウハウをたたきこまれるようで、ポートフォリオというよりは、本屋に置いてあってもおかしくないイメージブックに仕上がっている人もいて、とても興味深く拝見しました。
しかも、日本に多く入ってきているいわゆるデザイナーズ、的な雑貨や家具もここの卒業生が多くかかわっているものばかりで、ここで生まれたものが世界にそのまま反映されている感覚は、日本ではなかなか味わえないものでした。思いっきりマーケティングに乗っかっていく感じ。
個人的には好きな作品といやな作品と、まあ色々ありましたが、今やEindhovenが工業デザインの中でスタイルを確立して、独自の路線でみせていくやり方、そしてそれで成功している今の現状に、非常に多くのことを考えさせられます。
Eindhovenの街自体は昔戦争で焼けて新しく、町のショップもとても洗練されているとは言い難い雰囲気でしたが、それに反してデザインウィーク、卒展、となんだか華やかな一面と街自体が呼応してなく思えました。家もとても天井が低く、ドイツのそれとは全然比べ物にならない感じで。そしていろいろ聞くと、Eindhovenの住宅事情は劣悪らしく、高い、狭い、遠い、みたいな状況で、下手したら東京の住宅よりも住みづらいようです。ただ、家賃が高くとも、物価が高くとも、住み続けることができる人間もいることは確かで、その貧富の差というか、不自然な間合いは最後までぬぐいさることはできませんでした。
しかもちょっと一見おしゃれそうに見えるカフェやショップ、実際にその空間に入ってみるとなんだかごちゃごちゃしていたり、余計なものが置いてあったり。ひとつひとつはすごく素敵なデザインのものがおいてあっても、足し算ばかりの空間で、引き算がないかんじというか。なんていうか、空間にたいする意識の払い方が雑な印象でした。
建物の建て方も、建て増ししていくような、ここに、これ?!みたいな組み合わせの意匠だったり。
家が狭いとか、少ないとか、そんなことに関係してるのかもしれない。
なのにオランダ人やたらと背が高いんでね。ずっと肩すかしをくらってるような、謎が残る旅でした。アムステルダム、ユトレヒトらへんも行けたら謎が解明されるんでしょうか・・・・